いまは戦国
Delta400, Nokton58/1.4, MZ-3
太平の世の武士が「忠義」に生きるなら、戦国の武士は「下剋上」でなければ生きられない。
戦国期の大名領国制は戦国大名と家臣団の協同連帯によって成立したと見ることもできる。家臣団の衆議・意向を無視あるいは軽視した主君は、廃位の憂き目に遭った。
下剋上世界では自分も、主君も、力が無ければ話にならない。何しろ生き残ること自体が大変で余裕がない。
学生と話していると、ビジネスを熱心に学ぶ人が予想以上に多い。ああ、いまは戦国の世なのだなと思う。だから本人が望む通りビジネスの修練を積み、名高い武芸者となり生き残ってもらいたい。
主君を廃さないまでも、これから人材の流動性は高まっていくだろうし、高まらなければ「お家もろとも滅亡」になってしまう。制度も戦国の世という現実に合わせて変わっていくだろう。
そうして武芸者があふれ、新興大名(ベンチャー)が活躍し、弱い旧勢力では焼き払われるしかない街が、活気あふれる街に生まれ変わってゆく。
しかし一方で、戦国の世は終わらなければならないとも思う。
人々に平和と安心をもたらす太平の世を。